昌古雛(まさこびな)
作:花房昌古(はなふさ まさこ)

花房昌古さんの門下生たちはこの愛らしいお雛さまを『昌古雛』と呼んでいます。糸で語り継がれたちりめんのお細工物の魅力を一人でも多くの方に伝えるべく、また花房昌古さんが遺した数多くの作品をお伝えできればと思います。

●花房昌古プロフィール
大正9年岡山に生まれる。昭和16年東京実践女子専門学校(現実践女子大学)家政科卒業。小さいころからの人形遊び、布遊びが高じ、あらゆる手工芸の修得を目ざす。手まりを求めて全国行脚の際、埋もれてしまいそうなお細工を掘り出しての復元、創作に努める。岡山、姫路、加古川、福山の教室にて縮緬細工を指導。作品が田辺聖子著『手のなかの虹』掲載。平成12年・13年「おかやま後楽園築庭300年記念」事業として『ちりめん細工の鶴を作る』と、『ちりめんのお細工物展』を開催。日本玩具博物館の伝承縮緬細工基礎指導。平成18年米寿の記念としての『米(よね)びよりの会』が集大成の会となった。 著書に『ちりめんのお細工物』『ちりめん細工の袋』(文化出版局)がある。 平成25年花房家より、作品一式を生前交流のあった辻家に譲り受けた。