昭和14年 京雛 清友家所蔵
1868年創業の清友醤油店。 100年以上もの間続いた商家に、昭和14年(1939年)に生れた長女(敬子)のために誂えられた七段飾りの京雛。 当時はお祝いに贈られた市松人形や日本人形と共に奥座敷に飾られ、親戚の子供たちを招いて、手料理で"雛あらし"を楽しんだという。その折の料理の味が忘れられないと後年になって縁者たちは懐かしむ。 1999年に「勝山のお雛まつり」が始まると、玄関の土間からも良く見えることができる店の間に毎年飾られている。横には季節のお花も生けられて、その素晴らしさは毎年楽しみに訪れる方がいるほどである。 お雛さまの後に立てられた屏風は江戸時代後期の著名な書家〝物外〟さんの書であると見物客の一人から教えられたのも「勝山のお雛まつり」が取り持つご縁。 かつて醤油を高瀬舟の発着場まで運んでいたというトロッコのレールが、玄関から裏の蔵まで続き今も残り、見物客の撮影スポットになっている。 |